2015年1月2日、新春の京都に5頭の獅子舞が登場しました。
京・獅子舞プロジェクトの獅子舞が人々の無病息災を願い、寺町京極商店街と新京極商店街を練り歩きながら新春を祝う舞を披露します。
獅子舞は商店街を行き交う買い物客や、観光客の無病息災を願って、頭を噛んで回りました。
当日の様子をyoutubeにアップしました。よかったらご覧くださいまし。
京・獅子舞プロジェクトの獅子舞が登場
京・獅子舞プロジェクトとは、三条通に出店する京都ブランドの企業数社が協力して、獅子舞で京都の街をもっと元気にするために立ち上げたプロジェクトだそうです。

参加企業は、永楽屋、京都しゃぼんや、オスティア・ジャパン衣、Pagong亀田富染工場(2015年現在)の4社です。獅子舞の頭は小牧徳満氏のデザインで、カラフルな胴幕は参加企業がそれぞれの趣向を凝らして製作しています。
獅子舞とは?
獅子舞は日本で最も数が多い民俗芸能と言われ、お正月や晴れの日など、縁起のいい日に行われます。元々は大陸起源と考えられていますが、中国説やインド説などの諸説もあって定かではありません。中国の獅子舞は「舞獅」と呼ばれ、英語圏ではライオン・ダンス(lion dance)として親しまれています。
獅子舞は元々飢饉や疫病を追い払うために始まりました。日本では16世紀初頭に伊勢国で獅子舞が始まり、17世紀には江戸に定着して、祝事や祭事の縁起物として獅子舞が行われるようになりました。
獅子舞には他にも悪魔払いの意味合いが込められ、江戸時代には「江戸大神楽師」や「伊勢大神楽師」のような集団が、神事芸能として獅子舞を披露しながら全国を回り、悪魔払い・疫病退治・火難防止などを祈祷していました。
中でも、伊勢大神楽師の獅子舞は伊勢神宮の使いとして、御神礼を届けるという役目を担っていました。交通事情の悪い江戸時代のお伊勢参りといえば、一生に一度叶うかどうかの夢でもあり、伊勢大神楽師が演じる獅子舞は伊勢神宮に参拝できない人たちのための代理参拝という意味もありました。
現在も続く伊勢大神楽の大神楽師は、一年を掛けて西日本を中心に諸国を巡っているそうです。
獅子舞が寺町京極商店街と新京極商店街に登場!
寺町京極商店街と新京極商店街に登場した獅子舞は、行き交う買い物客や観光客の無病息災を願って、頭を噛んで回りました。六角公園や誓願寺では、獅子舞たちが舞い踊る姿を披露しました。
獅子舞は子どもを見ると優先して頭を噛みにいきます。これには理由があって、獅子舞に頭を噛まれた子どもは健やかで元気に育ち、学力向上・無病息災にご利益があるとされているからです。
獅子舞が近づくと泣き出す子どももいましたが、獅子舞を見たら怖がらずに、ぜひ頭を噛んでもらいましょう!
新京極商店街にある誓願寺では、頭を噛まれた人々の無病息災を願って獅子舞たちがご祈祷を受け、奉納の舞を披露しました。
さて、獅子舞の演者さんですが、獅子舞は中腰かつガニ股で歩かなければならず、かなりしんどいです。頭を噛むのもそれなりの演技が必要です。
少しだけ獅子舞の中の人をやらせてもらいましたが、10分も経たないうちに足がガクガクしてすごく大変でした。獅子舞を演ずるには体力と修行が必要ですね・・・
京・獅子舞プロジェクトの獅子舞は、「嵐山 花灯路2013」や、フランスの「JAPAN EXPO 2013」といったイベントにも登場しています。どこかで京・獅子舞プロジェクトの獅子舞を見かけたら、ぜひ頭を噛んでもらってください。