毎年恒例、手帳の季節がやってきました。秋の訪れとともに、日本中どこの書店でも手帳コーナーが登場します。
年に一度とはいえ、手帳は確実な買い替え需要があり、ある程度の売上も見込めるありがたい商品ですから、棚の端から端まで一面手帳コーナーという書店も珍しくありません。
中でも光村推古書院の「京都手帖」をはじめとする京都ジャンルの手帳は年々数が増え、今では何種類もの京都関連手帳が出版されています。
京都ジャンルの手帳が一番売れるのは他府県ではなく、なぜか京都なのだそうです。わが地元京都の書店には、京都でしか買えない限定バージョンが大量に平積みされていますよ。
定番手帳や変わり種手帳まで色々
手帳といえば高橋書店か能率手帳(昨年からNOLTY(ノルティ)ブランドになりました)の2ブランドがおなじみですが、それ以外にも色々な手帳があります。
著名人タイトル系の手帳なら、糸井重里のほぼ日手帳や影山センセの影山手帳なんかは有名ドコロですが、それ以外にも一番のボリュームゾーンであるビジネス系であれば、小宮一慶のビジネス手帳や熊谷正寿の夢手帳、和田裕美の営業手帳辺りが定番でしょうかねぇ。
モレスキンやロディア、クオバディスなどの洋物手帳はオシャレな感じです。
他にも合格手帳、朝活手帳、やりたいこと手帳、開運手帳、スピリチュアル手帳、英語手帳、マンガ手帳、ダイエット手帳、県民手帳、その他変わり種の手帳まで、とにかく手帳のジャンルには事欠きません。
11月に入り、そろそろ来年の手帳を決めようかなという方も多いと思いますが、自分の好みに合う手帳を探すことは一つの楽しみかもしれませんね。
仁義なき戦い!? 京都手帖3種
手帳の種類は多々あれど、地域系で一番強いのは京都関連だと思います。中でも2006年から続く光村推古書院の「京都手帖」は、京都という新たな手帖ジャンルを開拓した記念すべき一冊です。
実際に売れ行きもよく、新たな京都本として定番化したかと思いきや、柳の下にはドジョウが・・・ということで、後発組の京都関連手帳が2種登場しました。
リーフ・パブリケーションズの「京都毎日手帖」と、宮帯出版社の「京ごよみ手帳」で、内容や構成もよく似ています。出版不況のこのご時世、売れた本の後追いが出るのは仕方ないですねぇ。
先発の「京都手帖」がリバーシブル表紙を出せば、後発組もリバーシブルを出してきます。京都の大手書店では、大抵この3種で京都手帖コーナーが構成されているのですが、京都限定バージョンやリバーシブルの表紙もあいまって、何が何種類あるのかわからなくなるほどです。
毎年書店で繰り広げられる手帳コーナーの仁義なき京都手帳戦争はなかなか面白いです。
そして、2016年版からあのPHP研究所が京都手帳戦争に参戦してきました。京都随一の大手出版社らしく、現時点で京都本最強の書き手、柏井壽さんを自陣に引き込んでの参戦です。
「京都しあわせ手帖」はamazonを見る限りあまり伸びていないようですね。PHP研究所がこのまま無為無策で終わるとも思えず、どんな策を用いて戦いを仕掛けるのか見ものです。
元祖京都手帳 光村推古書院の「京都手帖」
この画像は京都手帖2016年度の京都限定バージョン、「京都手帖2016」です。
毎年京都手帖を何冊も買うのですが、自分で使ったことは一度もありません。京都好きのお客さんや知人に対して、お歳暮と一緒に送ったりしています。もちろん、京都限定バージョンを選んでます。京都好きの方ならとても喜んでもらえますよ。
京都手帖の内容は、普通の週間カレンダー式手帳に京都の行事やお祭り、イベントの予定をプラスしたものです。京都に関するコラムや、京都の鉄道路線図、バス路線図、観光地図、神社仏閣や観光スポットに関する情報が掲載されていて、京都観光には便利な手帳です。
表紙には竹笹堂の木版画が使用されています。京都手帖イメージキャラクター(?)の原田裕子さんはとても美しい方なので、どこぞのモデルさんかと思ってしまうのですが、実は竹笹堂のデザイナーなのです。
京都手帖は京都観光案内だけでなく、手帳としての機能も充実しています。
毎年進化を続ける京都手帖は、ユーザーにもちゃんと評価されています。ご覧のとおり、ジュンク堂京都店のランキングで2位を確保していました。
ちなみに、この時はミシュラン関西版の発売と重なったので2位でしたが、先週のランキングでは堂々の1位でした(2014年当時)。
京都手帖戦争 後発組も奮起を
光村推古書院の京都手帖は、amazonのランキングでも後発2種よりはるか上位に位置し、昨年から大判の京都手帖プラスも登場して、京都手帖3種の中では力の違いを見せつけています。
後発組のリーフ・パブリケーションズ「京都毎日手帖」は、以前に「京都毎日手帖5000冊を自主回収」という騒動もありましたが、今年も変わらず書店に並んでいます。宮帯出版社の「京ごよみ手帳」も、2015年版はリバーシブル表紙を入れると12種の表紙ラインナップを展開して、同じように書店に並んでいます。
京都手帖を贔屓にするわけではありませんが、傍から見ていると企画や外装も京都手帖のパクリにしか見えないのですよ。表紙ばかり増えても、外野としてはあんまり面白くないですからね・・・
京都毎日手帖も京ごよみ手帳も、後追いとはいえもう世に出てしまったのですから、京都手帖ジャンル全体を盛り上げるような、何か独自の企画をもって奮起を期待したいところです。
京都手帖は京都好きの方にお歳暮で送ると喜ばれますよ。当然ながら選ぶのは京都限定バージョンです。amazonで京都限定バージョンは買えませんからねぇ・・・ (^_^;
他の京都関連手帳・参考書
京都手帖には、大判バージョンの「京都手帖+」もあります。
あと、通年で使う手帳とはちょっと違いますが、京都関連手帳では「あかちゃんと一緒 京都おでかけ手帖」という子供連れのお母さんが京都を楽しむための手帳もあります。
実際にお子さんをお持ちのママたちが作った手帳だそうで、子供連れでも大丈夫なお店や施設、授乳・おむつ替えのできる場所が紹介されています。