49年ぶりに復活 祇園祭後祭の山鉾巡行

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祇園祭後祭 山鉾巡行

7月17日に行われた祇園祭前祭の山鉾巡行に続き、7月24日に祇園祭後祭の山鉾巡行が行われました。事務所がある建物は御池通りに面しているので、外出する予定がない時はいつも上から山鉾巡行を眺めています。

49年ぶりに復活した2014年祇園祭の後祭には、150年ぶりに復活した大船鉾が登場し、山鉾巡行の最後を飾ります。前祭は23基、後祭は10基が巡行しました。

祇園祭山鉾巡行

元々、祇園祭は疫病退散を祈願する八坂神社の神事で、宵山や山鉾巡行はその行事の中の1つに過ぎません。

昔から神事の中心となる7月17日の神幸祭と7月24日の還幸祭に合わせて、祇園祭では17日に前祭の山鉾巡行、24日に後祭の山鉾巡行をすることが習わしになっていました。

一時は前祭と後祭の併合でなくなった後祭の山鉾巡行が、49年ぶりに復活したのです。

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祇園祭後祭 山鉾巡行

今年の祇園祭後祭の巡行順はこのようになってます。

橋弁慶山→北観音山→八幡山→浄妙山→鈴鹿山→南観音山→鯉山→役行者山→黒主山→大船鉾

祇園祭後祭 山鉾巡行 橋弁慶山

祇園祭後祭 山鉾巡行 橋弁慶山

今年の後祭巡行の先陣を務める橋弁慶山が、9:30に烏丸御池を出発しました。

祇園祭後祭 山鉾巡行

山鉾巡行の隊列です。後祭の山鉾はこんな感じで御池通を巡行します。

祇園祭後祭 山鉾巡行 御池通

ちなみに今年の御池通はこのようになってます。観覧席がないので、かなり広いですね。人出はいつもの山鉾巡行と比べると、ちょっと少ない感じがします・・・

祇園祭後祭 山鉾巡行 北観音山

上から北観音山の写真を撮ろうと思ったら、もう通りすぎてました・・・(T_T)

祇園祭後祭 山鉾巡行 八幡山

祇園祭後祭 山鉾巡行 八幡山

八幡山です。総金箔の社殿が安置されています。今回の見送は童の柄「日輪双鳳人物文様」でした。もう一枚ある見送「雲龍波涛図」と1年毎に掛け替えて巡行しています。どちらも250年前に織られたものです。

祇園祭後祭 山鉾巡行 浄妙山

祇園祭後祭 山鉾巡行 浄妙山

浄妙山です。由来は平家物語にある宇治川の合戦に登場する三井寺の僧兵、筒井浄妙の名称です。一来法師が筒井浄妙の頭上を飛び越えるシーンが再現されています。

祇園祭後祭 山鉾巡行 鈴鹿山

祇園祭後祭 山鉾巡行 鈴鹿山

鈴鹿山です。伊勢国鈴鹿山で悪鬼を退治したという鈴鹿権現(瀬織津姫尊)がお祀りされています。胴懸の紅葉図綴織は2001年新調のものです。とても美しいですね。

祇園祭後祭 山鉾巡行 南観音山

祇園祭後祭 山鉾巡行 南観音山

御池通に大きく広がる曳き手と共に、南観音山がやってきました。後ろに小じんまりと続く鯉山との対比が面白いですね。

祇園祭後祭 山鉾巡行 南観音山

他の鉾とは違って、南観音山はやっぱり豪華ですね。松の木の頂は部屋とちょうど同じ高さにあります。いつもは殿を務める南観音山ですが、今年の山鉾巡行では隊列の中に入っています。

祇園祭後祭 山鉾巡行 鯉山

祇園祭後祭 山鉾巡行 鯉山

鯉山です。中国の故事、鯉の滝登り「登龍門」が由来です。激流を登る鯉の姿が見えるでしょうか。

登竜門の故事に似合わず、鯉山にはえらくバタ臭い胴懸と見送が掛かっていますが、16世紀にベルギーのブリュッセルで製作されたタペストリーで、ホメロスの叙事詩 「イーリアス」の中の「トロイア戦争物語」が再現されているそうです。

祇園祭後祭 山鉾巡行 役行者山

祇園祭後祭 山鉾巡行 最後尾

さて、後祭の山鉾巡行も残るはあと3基になりました。最後尾の大船鉾が見えてます。

祇園祭後祭 山鉾巡行 役行者山 山伏

役行者にちなみ、山伏が法螺貝を吹きながら役行者山の前を巡行します。

祇園祭後祭 山鉾巡行 役行者山

法螺貝の音と共に、役行者山がやってきました。御神体の役小角は祠に座っているので、この画像では見えませんね。その脇には一言主神と葛城神が祀られています。

祇園祭後祭 山鉾巡行 黒主山

祇園祭後祭 山鉾巡行 黒主山

さて、山鉾巡行も残りあと2基になったので、空中戦から地上戦へ切り替えます。

黒主山です。謡曲「志賀」に登場する歌人、大友黒主が桜を仰ぎ眺めている姿を表しています。艶やかな見送は「牡丹鳳凰文様綴錦」で、元々は17世紀中国製でしたが、2004年に新調されました。

もう一枚の見送「紅地唐子嬉遊図」も2007年に新調され、毎年交互に使用されています。

祇園祭後祭 山鉾巡行 大船鉾

祇園祭後祭 山鉾巡行 大船鉾

さあ、今年の祇園祭の主役、後祭巡行のトリを務める大船鉾がやってきました。

祇園祭山鉾巡行 大船鉾

大船鉾の名称は日本書紀にある神功皇后の新羅出船が由来で、船鉾は「出陣の鉾」、大船­鉾は「凱旋の鉾」と呼ばれています。

150年ぶりに復活した大船鉾はまだピカピカの状態で、何とも凛々しい姿です。さすが「凱旋の鉾」を名乗るだけのことはあります。

祇園祭後祭 山鉾巡行 最後尾

大船鉾が通りすぎて行きました。他の鉾と共に、京都市役所前でくじ改め中です。

これで今年の山鉾巡行はおしまいです。去年の祇園祭と比べると、えらく早く山鉾巡行が終わったなという印象です。まあ、後祭の山鉾は10基だけで、去年の3分の1ですから当然といえば当然ですね。

まあ、これが祇園祭本来の姿ですし、慣れればこんなもんだと思うようになるでしょう。とにかく、前祭・後祭の巡行は天候に恵まれ、無事に終了しました。

地上と上空から大船鉾巡行の動画を撮りました。よかったらご覧くださいまし。

あと、祇園祭前祭・後祭の宵山の様子をブログにアップしてます。こちらもよかったら見てくださいね。

祇園祭 前祭宵山の様子2014
祇園祭 前祭宵山初日の様子をご紹介します。2014年の祇園祭は49年ぶりに前祭・後祭が復活し、前祭は7月14日〜17日、後祭は7月21〜24日という日程で、宵山と山鉾巡行が2回行われることになりました。また、150年ぶりに大船鉾が復活します。
祇園祭 後祭宵山の様子
2014年祇園祭の後祭宵山の様子をご紹介します。先の前祭に続き、7月21日から49年ぶりに復活した祇園祭後祭の宵山が始まりました。祇園祭後祭では四条通や烏丸通の交通規制が変わり、宵山期間中の歩行者天国がなくなりました。また、露店の出店もありません。

以下は祇園祭に関する記事一覧です。宵山や山鉾巡行の見どころを紹介しています。

祇園祭 宵山や山鉾巡行の見どころ
京都の夏の風物詩、祇園祭に関する記事です。山鉾巡行や宵山の様子を紹介しています。祇園祭の山鉾巡行は2014年から前祭と後祭に分かれ、17日の前祭は23基、24日の後祭は10基が巡行します。祇園祭といえば山鉾巡行が有名ですが、夜の宵山も見どころがいっぱいです。