京都市の中心部にある御池通りは、ビルやホテルが並ぶビジネス街として知られています。
その通り沿いにある「御所八幡宮」は地域住民に親しまれている神社で、その歴史は古く、室町時代まで遡ります。
小ぢんまりとした神社ですが、鳥居や社殿は重みのある造りで、歴史を感じさせます。
御池通り沿いに並ぶ提灯は写真映えするので、外国人観光客がよく撮影していますよ。
御所八幡宮の歴史と由来
「御所」八幡宮という名称は、もともと初代室町幕府将軍の足利尊氏が、自らの邸宅内の守護神としてこの神社を勧請したことに由来します。
御所八幡宮は、尊氏の戒名から等持寺八幡、また現在の地名から高倉八幡とも呼ばれています。
もともと御池堀町西南角の御所八幡町にありましたが、太平洋戦争中の1945年に御所八幡町が強制疎開の対象となったため、この地に移りました。
足利尊氏公の時代は八棟造の壮麗な社殿があったそうですが、戦争中の疎開で境内が小さくなりました。御所八幡宮の灯籠と狛犬は、その当時の名残ですね。
境内には「皇太子殿下・御成婚記念碑」があります。今の上皇・上皇后両陛下の御成婚を祝うものです。
御所八幡宮の祭神
御所八幡宮の祭神は、応神天皇、神功皇后、比売神の三神です。これらの神々は、古くから日本の神話や歴史に深く関わっており、多くの信仰を集めています。
境内には御所八幡宮の末社があり、赤鳥居の奥に祠があります。
御所八幡宮の中には金刀比羅宮社・大宮賣神社・猿田彦社が祀られ、隣に初音稲荷社と菅原道真公が御祭神の天満宮があって、年代物の御神牛もあります。
御所八幡宮 安産と幼児の守り神
また、御所八幡宮は安産と幼児の守り神として有名で、左京区上高野の三宅八幡と並び「虫八幡」と呼ばれています。
「虫」とは子供の夜泣きやかんしゃくを抑える「かんの虫封じ」の信仰が由来で、子供の健康を願う親からの信仰を受けています。
例祭の夏越の大祓神事は6月末、神幸祭は毎年9月15日前後に行われ、神輿渡御のお神輿が御池通りや周囲の町内を巡行します。
御所八幡宮 献燈の提灯
御所八幡宮は夜でも拝観ができるのですが、そこに並ぶ提灯は一見の価値があります。御池通り沿いには奉納された献燈が並び、夜間に灯る提灯は写真映えします。
社殿も提灯で照らされて、とても幻想的な雰囲気です。
御池通り沿いの献燈は、御所八幡宮付近の会社やお店が多いですね。
御池八幡宮のアクセス
御池八幡宮の最寄り駅は、京都市営地下鉄です。烏丸線・東西線の烏丸御池駅から徒歩3分で到着します。バスでお越しの方は、市バス・京都バスの烏丸御池バス停が便利です。
拝観料は無料で、いつでも拝観自由となっています。夜間は提灯が並んで幻想的ですよ。烏丸御池周辺はホテルも多く、外国人観光客がよく撮影しています。
御所八幡宮はその歴史と伝統、そして地域に根ざした信仰に支えられています。
京都に来たら、ぜひ御所八幡宮を訪問してください。小さいながらも歴史を感じる静かな空間で、その魅力に触れてみてください。
御池八幡宮の情報
名称 | 御所八幡宮 |
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住所 | 〒604-8105 京都市中京区亀甲屋町596 |
御祭神 | 応神天皇 神功皇后 比売神 |
ご利益 | 子宝 安産 |
料金 | 無料 (拝観自由) |
交通アクセス | 地下鉄烏丸御池駅から徒歩3分 市バス・京都バス 烏丸御池バス停から徒歩3分 |
英語版記事: History and Origins of Gosho Hachimangu Shrine in Kyoto